〇センス・オブ・コンプレッション 2015 / オコタ・バレルズ

ブドウ品種：グルナッシュ、ゲヴュルツトラミネール

産地：オーストラリア／南オーストラリア州

タラス・オコタという男は、まぎれもないLiving Legendだった。

オーストラリア・ガレージワインの一大ブームを牽引してきた、
南オーストラリアのバスケット・レンジ。
その地には、ともすれば暴走しがちなじゃじゃ馬の如き生産者が多くいた中、
パッショネイトでありつつも、常に冷静さを欠かさなかったタラスのワインは、
オーストラリア国内において、多大なる称賛を浴び続け、
人格者でもあった彼は、
オーストラリア中のワインメーカーから、心から敬愛されていた。

日本において、彼のワインの人気は、
同地の他のスターたちには及ばなかったのかも知れない。
しかし、それはミーハー気質の強い日本独特のことで、
真に品質を見定める飲み手の多い国においては、
タラスこそが、バスケット・レンジのトップスターであったことは、
事実として記憶しておくべきだろう。

惜しまれつつも、その生涯に幕を降ろしてしまったタラス。
彼との楽しい思い出に浸りながら、
タラスの造った数々のワインの中でも、
私が最も好きなワインをご紹介したい。

Sense of Compression
グルナッシュという葡萄の「ピュア」な側面を最大に引き出した、
新世代ニューワールド・ワインの最高傑作の一つだ。

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