ヴァ・ドンク 2017 / ラタ・ポワル

ラファエル・モニエはワインとは無縁の環境で過ごしてきた、とある町の中学校で社会科を教える普通の教師でした。それが、同僚が趣味でやっているワイン造りを手伝ったことがきっかけとなりワインの魅力に取り憑かれていきました。

アルボワの中学校に転勤となった際、偶然にもブドウ畑売却の看板を目にしてこれを購入。2000年から2008年までは趣味でワインを造っていましたが、2009年より本格的にワイン造りを開始。そのクオリティの高さからたちまちアルボワを代表する生産者という評価を受けました。

現在は教師を辞め、ワイン造りに専念するも、国内消費の高さゆえに海外での流通量が極めて少ないワインです。

ややしっかりとした麦藁色。

白桃やカリンなどの熟した果実、飴や蜜のような香りにオレンジ系の柑橘果実を想わせる香りが混ざり合います。

ほどよいシャープな酸がボリューム感のある果実味や風味とのバランスを整えており、昆布のような旨味や塩味も僅かながら感じられます。

アタックとアフターのバニラ香は果実味に上手く溶け込んでいき、余韻にはカラメルのような深みを想わせる風味なども現れ、旨味のニュアンスなども変化していきます。